家族で囲む食事は特別な時間である

根っからの食いしん坊だった私も、年齢を重ねるごとに量よりも質を気にするようになってきた。
気にすると言っても、特別なことをしているワケではない。
ただ、どうしたらおいしそうに見えるかとか、柔らかく旨みを引き出すことができるかを追求していたりするのだ。

我が家の食卓は、私と同じようにめっきり食事の量が減ってしまった夫と、心配になるほどよく食べるようになった娘と三人で囲む。
夕食時は、90パーセントは夫不在のまま食事が進められる。
後の10パーセントは、ごくたまに夕食に間に合うように帰宅した時と、休日の日だけである。
だから、夫がいる食卓はとても明るくテンションも高い。
娘はあれこれ世話を焼いてくれるし、私も何だか嬉しい気持ちになってくる。
テーブルには、僅かとなった料理たちとビール。
ほとんどお酒も飲まない主人だが、早く帰れた時だけは冷蔵庫の隅でヒンヤリ待っているビールを片手に食事する。
聞くところによると、家族全員で集まってご飯を食べることが難しい家庭はかなり多いと言う。
中には、一人で食事をする「孤食」という言葉も耳にする。
私的には、美味しい物を食べることができるのであれば、一人だろうが10人だろうがあまり関係無いように思う。
みんなで食べた方がウマイと言う人もいるが、美味しい物は一人だって美味しい。
しかし、子供だどうだろうか。
子供となると話は違うような気がする。
そんなにご馳走でなかったとしても、やはり家族と呼ばれる集団で一緒に食べる方が色んな意味で良いような気もする。
しかし、それさえも簡単ではない時代だと言う。
せめて一緒にご飯を食べることが週に1回2回は欲しい。