ツチノコを探した子供たちのレジャー

私の子供が変わっているのだろうとずっと思っていたのだが、それがそうでもないらしい。
隅々まで整備されているようなリゾート地は、実はあまり好きではない。
それよりも、自然がいっぱいあって人の手を感じさせないような、ミステリアスな場所の方が心惹かれる。

そんなことを言えば、お金にゆとりがないからと言う人もいる。
しかしそうではない。
本当にワクワクするのは、ショップが立ち並ぶような綺麗な場所ではなく、不便だらけで工夫しなければ動けないような場所なのだ。
そんな不便を求めて、高い費用を用意して出かけるのだ。
実は、妹家族も同じらしい。
妹の子供達も、自由に野原を駆け巡り虫を探したり不気味な生き物を見つけることに魅力を感じている様子。
家の子供と妹の子供達とで、本気でツチノコ探しをしている時は笑った。
何が飛び出すのか分からないような山の中にある実家。
忍者が忍んでいるかもしれないし、座敷童が住んでいてもおかしくない。
ツチノコだって妖精だっているような気もしてくる。
結局虫採りに時間を費やし、子供達のレジャーは終了した。
残念ながらツチノコは見つからなかったし忍者にも会わなかったが、ワクワクする時間になったことは間違いあるまい。
私も面白かった。
いつも自分がどれだけ窮屈な子育てをしているのか、それにも気づかされた。
それほど肩肘を張らずにリラックスしながらやっていても、きっと大丈夫。
命はそんなに簡単に消えたりしない。
サワサワと音を立てて風が吹くと、どこからか草の青い匂いがしてきた。

バーベキューコンロが欲しい

最近もくろんでいるのが、庭にバーベキューコンロを取り付けることだ。
ホームセンターの広告(ゴールデンウィークあたりから、ここぞとばかりに広告してくるのである)に載っている情報によれば、2980円くらいでちょっとしたのが買えるらしい。
鉄板もできるし、何より網焼きだからいい。

ちなみに我が家の庭には塀がない。
最近よくあるやつだ。
オープンマインドの体現なのか、コスト削減なのかは分からないが、とにかく塀がない。
それでいてばっちり道路に面しているから、そんなところにコンロなんか置いたらご近所から丸見えなのであるが、そんなあけっぴろげな感じもいいような気がしている。
そして、庭と言うべきか駐車場というべきか、そんなような格好のものである。
まあそれはそれだ。
もしそこにコンロを置くならば、それに相応しい椅子も置かねばなるまい。
あのよく川原や海辺なんかで見かける、粗織りのナイロン生地ばりの、リクライニングチェアみたいなやつ。
パラソルは、さすがに大仰なのでやめておこう。
ちょっとしたテーブルはあったほうがいい。
そうしたらそこでいろんなものを焼きながらビールを飲むのだ。
肉でもいいし海鮮でもいい。
できたら豪快なやつがいい。
そして酒気を帯びれば私は太っ腹である。
近所の子供が寄ってきたってご馳走してやろう。
そしたらきっと大人たちも来るだろう。
もしそうなったら、みんなで飲み会にしてしまってもいい。
レジャー感が出て大層楽しいに違いない。
そんなことを考えているのだが、現実的な家族にその話をすると、「もし一回でもそんなことをしてしまえば、毎年恒例行事になってしまうからやめろ」、と箸にもかけてもらえなかった。