海が私に与えてくれるものとこれから

海を見ていると、日常のことが全て小さいことのように思えてくるから不思議だ。
さっきまであんなにくよくよしていたと言うのに、それほど大きなことではないような気持ちになってくる。

波の打ち寄せる音と、子供たちのはしゃぐ声。
そして、何とかこの先もやって行けるような気がしてくるのだ。
太古の昔から、海の恵みを受けて人類は暮らしてきた。
どの時代のご先祖様も、現代の私たちのように些細なことに心を痛め、迷い悩み暮らしてきたのかもしれない。
いつの時代も近所付き合いのようなものもあっただろうし、面倒くさいしがらみもあっただろう。
子育てに悩むお母さんも、もしかしたら多かったかもしれない。
同じように来り返しながら、様々な価値観の中で暮らす難しさを感じていたのかもしれない。
自由に生きたい。
思うまま好きなことを好きなだけやって行きたいと思いながら、今の私のように海のかなたの地平線を眺めて、ただぼんやりとしていたのではないだろうか。
海は良い。
心を静かに癒してくれるだけでなく、何か強い凛とした物を与えてくれる。
迷いを吹き飛ばし、自分が信じた道を歩む自信もくれる。
だからきっと、海の青さに心惹かれるのだろう。
潮風を肌に受けながら、時にはこんな風に心を空っぽにしてみるのも良いものだ。
空になった心には、新しい物をたくさん入れられる。
今度は何を入れようか?
新しい物の見方も、できれば入れたい。
どんな時も、誰と一緒でもポジティブな物を見つけて行けるような人間になれるように、どうか今日は私に力を与えて欲しい。

犬と海水浴

数年前、友達カップルと一緒に海水浴に行った。
カップル、と思っていたが、本人たちはグレーゾーンの模様。
彼が友達を一人と、飼っているミニチュアダックスフンドを連れてきた。

こちらは、カップルの彼女の方と、私、もう一人の友達で行っていたが、なんと私と友達は海に行くと聞かされてなくて、普通にワンピースで来てしまった。
急遽カップル二人で決めた海水浴だったらしくて、車で合流するときに浮き輪持ってるな?と思ったら行き先が海だったのだ。
しかもバーベキューに使う鉄板セットも持っている。
B型カップルで二人とも行き当たりばったりの性格。
私はきちんと計画しないと気が済まないタイプなので、バーベキューをするならスス汚れても良いような格好をしてくるし、手を拭くタオルなども持ってきた。
連絡しといてよ!と言ったが、「楽しかったらいいじゃね!?」と返された。
なので、私たち女二人は海に入ることができないので、ずっと犬と遊びつつ肉を焼いていた。
パラソルの貸し出し本数が足りないくらいの人出で、炎天下の砂浜でパラソル無しでバーベキュー。
地獄だ。
海でキャッキャ楽しむカップルが戻ってきたころには、こちらは完全に暑さでへばっていた。
最初は可愛かった犬も、あまりにもはしゃぐし、面倒を見るのが疲れていた。
本当に計画性がないカップルで、私たちは若干イライラしていた。
あまり盛り上がらないままその日は帰宅した。
結局、付き合ってるのか付き合ってるわけではないのか、よく分からないままのカップルは海水浴のあとすぐに破局した。
別れ際も曖昧で、その後もダラダラとあっているらしい。
お似合いだが、計画性の無さは何にでも出るんだな?とつくづく思う。