幼馴染が突然遊びにやってきた。
一週間ほど泊まりたいという。
私は、ウェルカムだったが、専業主婦の彼女はいったい何をしに来たのだろう。
結局のところ、旦那さんと喧嘩をしたらしい。
いわゆる犬も食わないレベルの喧嘩で翌日朝から、電話が来て、どうにか仲直りはしたようだ。
でも、もちろんすぐには帰らない。
せっかく東京まできたので、遊んで帰ることにしたらしい。
私は、久しぶりの彼女との時間がうれしかった。
この週を選んできたのにはもうひとつ理由があったようだ。
彼女は趣味で、手芸をしている。
フェルトで動物を作っていくのだ。
ヌイグルミとは微妙に違い、とってもリアルな子ができる。
テレビで、特集をやっていて、それを見た友人は、早速、プロに作ってもらおうとしたらしいが、そのテレビ番組の影響か、予約待ちで、出来上がるのが、数年先だという。
で、その友達は、だったら自分で作っちゃえと思ったらしい。
その人の展示会とワンディ教室がこの週に予定されていた。
かなり満員かと思いきや、どうにか席が空いていて、参加できるというので、早速上京したのだという。
びっくりするほどの行動力は、小さいころから変わらない。
小さい頃から彼女の趣味や、手芸や編み物などの手作業だった。
しかもかなり器用な方で、とってもうまいのである。
私はどちらかといえば、数学だとか物理だとかの勉強や星座観察などが好きだったので、そのあたりは全くあってない。
お互いにお互いの趣味を尊重するが、一緒にやろうとは思ったことがない。
私と彼女の不思議な関係である。
夫婦喧嘩中は両方の顔をキョロキョロ
ミニチュアダックスフントを飼いたくて、ペットショップをまわりましたが、なかなかピンとくる子に会えなくて諦めました。
ペットショップでは無理だけどブリーダーはどうだろうと思い、山奥にあるブリーダーを尋ねました。
ちょうど3日前に産まれたミニチュアダックスフントがいると5匹連れてきていただき、まだ目も見えないミニチュアダックスフントの赤ちゃんの中で、1匹だけしっぽを振っている子がいたので抱かせてもらうと、私の顔をペロペロ舐め、クンクンと声を出しました。
私は、「この子だ!」と直感で思い、うちの家族の一員になってもらうことにしました。
まだおっぱいから離れられないからと3週間後迎えに来る約束をして帰りました。” “新婚だった私達の家族になり、自分の子どものように育てました。
褒めるときは褒める、叱るときは叱る。
夫婦喧嘩中は両方の顔をキョロキョロと見ていました。
5年がたち、私達は離婚しました。
私が愛犬を引き取ることになりました。
実家での生活が始まりました。
とても人懐こくて愛嬌があるので、両親も孫のように可愛がってくれました。
耳が遠い父の耳代わりになり、チャイムが鳴ると、玄関と父のいる場所を往復して教えてくれました。
そして愛犬は2015年5月25日14才で天国へいってしまいました。
再婚して家を出ていた私はすぐに実家へ帰り愛犬に会いました。
眠っているかのようにきれいな顔をしていました。
苦しむこともなく天国へいったと思います。
今までありがとう。天国でもしっぽを振っていっぱい遊んでねと声をかけました。
お墓は作らず、火葬だけしてもらいました。