この間、なんとなくテレビをつけていたら、有名な翻訳家の方が出ていました。
翻訳の第一人者のような方で、お話の内容に興味があったので、見てみました。
あまり単独でテレビ番組に出ているところを見たことがなかったので、どんなことを話すのか、気になったのです。
その番組では、どのようにして翻訳家になったのか、実際翻訳はどのようにして行うのかなど、普段聞くことのできない貴重なお話をされていました。
昔は今ほど翻訳や通訳のお仕事がたくさんあったわけではなかったらしく、ずいぶん苦労されたようです。
思うような仕事にありつけなくても、夢を諦めずに追いかけ続けるというのはすごいことだと思います。
翻訳をどのようにして行うのかについては、学生時代、授業で少しだけ聞いたことがあります。
たしか、英語の授業の一環だったと思います。
洋画をビデオで見て、あるシーンを実際に翻訳してみましょう、という授業でした。
私は映画も英語も英語の先生も好きだったので、その授業が好きでした。
その先生は非常勤講師の方でしたが、実際に翻訳のお仕事をされたことがあるそうで、リアルで面白い授業をしてくれました。
翻訳は、いざやってみるとすごく難しかったです。
人が1秒間に目で追うことができる文字数というのがあるそうです。
たしか3文字か4文字だったと思います。
なので、仮にそれが4文字だったとすると、3秒のセリフを翻訳する場合3×4で12文字におさめなければならず、これがものすごく大変な作業でした。
翻訳家の方が、テレビでその話をされていました。
全てを訳そうとするのではなく、ニュアンスやポイントを取り出してセリフにするのだそうです。
センスも必要でしょうし、とても難しいお仕事です。
難しいお仕事だからこそ、本当に好きでなければ続けられなかったと思います。
夢を追いかける姿勢や、不屈の精神には脱帽です。
この方のような一途で真っ直ぐな生き方には憧れてしまいます。