インターネットショッピングが一つの買い物の手段としての地位を確立してから随分たつ。
ECの売上が、徐々に全体の売上の中で占める割合を上げてきている。
これはおそらくどの業種でも同じことだろう。
まだネット通販が始まって間もない頃であれば、実店舗よりも安く買えればどこでも売れたのであろうが、今はもうそれだけが必要要素とはいえない。
安いことはもちろん求められているが、今となっては、実店舗を回遊するときに、消費者が店のサービスや雰囲気、ディスプレイ等を見て選ぶのと同様に、ECサイトにおいても同様の雰囲気作りが求められる。
センスの良し悪し、送料、手数料の有無、アフターケア。
ショッピングセンターを覗くように、一つのショップサイトの中で多くの品物を見られるというのも重要だ。
その品物に対する知識や説明も、細かく出来ていないと後々のクレームにもつながる。
というように、全く今では実店舗と同様、いやもしくはそれ以上に戦略は練らないといけないかもしれない。
なんて偉そうに言っても、自分でやるとなると難しいもので、世の中の沢山のショッピングサイトを作った人達には頭が上がらないのである。
最近私が大好きな、インディアンジュエリーを販売しているサイトは、私の中のインディアンジュエリーのイメージを変えてくれた。
今まで、なんだかハードでメンズっぽいし、ちょっとストリートっぽくもあるしぎらぎらしていて嫌だな、と思っていた。
けれどもそのサイトで売っているインシアンジュエリーは、本当にネイティブアメリカンの人たちのにおいがするし、サイト自体の構成もセンスがいい。
無駄な広告はないし、サイトを経営している人の、ネイティブアメリカンや彼らの土地をリスペクトしている精神が全てのページに溢れている。
扱っているジュエリーも、こんなのもインディアンジュエリーなのか、と思うような、今までのイメージを打ち壊すような可愛らしいよいかんじのものばかりである。
オンラインショップというのは画面一つで繰り広げられるしごく平板なものだけれど、その構成次第で、人の持っているイメージを覆すこともできるのだと本当に驚いた。
EC産業は奥深し、と今更ながらに再確認したのである。